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中途失聴者の恋愛を描いた有川浩原作の映画「レインツリーの国」

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こんばんわ。管理人です。

今日は来月公開予定の映画「レインツリーの国」を紹介したいと思います。

有川浩原作の同名作品は、中途失聴者の等身大の恋愛を描いた作品として、難聴者の方には賛否両論があるかもしれません。私は「賛」でしたが、皆さんはどちらでしょうか。

また映画化されるにあたり、どの辺りが改変されるのか、それとも全て原作通りなのか、その辺も気になるところです。恋愛小説としては結末の部分が若干濁されていることもあり、映画では明確なエンディングにしてほしい(もちろんハッピーエンドで)と願っています。

※11/26に劇場鑑賞しました。ネタバレありですが、よろしければ難聴者視点の感想をご覧ください。→ 映画『レインツリーの国』を見てきました。 | なんちょらいふ

 

 

映画公式サイト

映画「レインツリーの国」公式サイト 玉森裕太主演 累計88万部を超える有川 浩原作のロングセラー恋愛小説、待望の映画化!

 

原作情報

Amazon.co.jpの商品説明欄より

内容(「BOOK」データベースより)
きっかけは1冊の本。かつて読んだ、忘れられない小説の感想を検索した伸行は、「レインツリーの国」というブログにたどり着く。管理人は「ひとみ」。思わず送ったメールに返事があり、ふたりの交流が始まった。心の通ったやりとりを重ねるうち、伸行はどうしてもひとみに会いたいと思うようになっていく。しかし、彼女にはどうしても会えない理由があった―。不器用で真っ直ぐなふたりの、心あたたまる珠玉の恋愛小説。

 

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あらすじ

※若干のネタバレを含みます。

主人公は(しん)こと、向坂伸行(さきさか のぶゆき)。少し気性が激しいけど根は誠実な関西弁社会人。映画ではKis-My-Ft2玉森裕太さんが演じます。

ヒロインはひとみこと、人見利香(ひとみ りか)。高校時代に登山の事故で両耳観音性難聴となり補聴器をつけています。映画では西内まりやさんが演じます。

『フェアリーゲーム』というライトノベルについて書いたひとみのブログがきっかけでネット上で出会い、交流を深めた二人は、実際に会うことになります。

ひとみは難聴のことを隠し通すために、伸に一度だけ会って、その日を無難にやり過ごそうと考えていましたが、実際に会うと健聴者には不審に思う行動を取ってばかりで、ついには決定的な大失敗をしてしまいます。

雨降って地固まる、この事件をきっかけに二人の距離は縮まることになります。

 

原作を読んでの感想

かなり前に読んだ作品なのでうろ覚えの感想になってしまいますが、特に難聴者観点での感想を書きたいと思います。

まず、ひとみが頑なに難聴を隠そうとするところ、この気持ちは痛いほど分かりました。補聴器を隠すために髪を長くするというのは、男の私でも経験があります。女性なら違和感なく紙で隠せますよね。

ただ、ひとみは髪の毛を自分で切っていたと思います。恐らく耳が不自由なので美容院でのやり取りも不便に感じ、もしかすると美容師さんにすら難聴や補聴器のことを離すのが嫌だったのかもしれません。私は以前は美容師さんに打ち明けて、耳元を残すようにお願いしていましたが、最近は補聴器を隠すこともなくなり、美容師さんにも頼まなくなりました。

物語の終盤では、ひとみは伸の実家の美容院で髪を短く切ります。もしかするとショートヘアは難聴者の主張の一里塚なのかもしれませんね。

 

それから話は遡りますが、ひとみが初めて会う直前に、伸に声は高い方か低い方かをメールで質問していましたが、これも難聴者にとってはあるあるですよね。補聴器をつけても全てが聞こえるわけではないし、特に相手の人の声質によって聞こえに影響したりします。

仕事でも特に重要な人の声が聞こえにくかったりすると絶望的な気分になりますが、この時のひとみにとっては伸の声が聞こえるか否かが非常に重要だったに違いありません。

 

他にもあるんですが、最後に一番共感したことを。それはひとみが路上で誰かにぶつかられてしまう話。ひとみは周囲の音が聞こえずに避けることができず、ぶつかられてしまったんですが、この時、伸がそのぶつかった人を捕まえて謝らせようとします。でもひとみは恥ずかしいから公衆の面前で自分の耳のことを言わないでほしい、と伸に言います。

真っ直ぐな伸の気持ちも分かるし、難聴を隠したいひとみの気持ちも分かる。何とも切ないエピソードでした。

 

あと、難聴と聾やその他の障害との関連などにも触れていて、著者の有川浩先生は難聴や障害についてかなりの取材をされたんだなぁ、と思いました。結構リアルな感情が盛り込まれているので、もしかしたら難聴の方には自分をえぐられる気持ちになってしまうかもしれません。

それでも私はこの作品を全ての方に読んでいただきたいと思いました。健聴者の方には補聴器をつけても環境や声質・音質によって聞き取れないことがあることや、難聴者の等身大の気持ちを理解していただけたらと思います。また、難聴者の方には自分の障害を認めてオープンにすることで新しい人生が開けるかもしれない、という可能性を見出していただけたらと思います。

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その他気になること

この『レインツリーの国』という作品は、元々は同著者の図書館戦争シリーズ第2弾『図書館内乱』という作品に搭乗する架空作品です。

そして図書館戦争シリーズになぜ難聴に関する架空作品が登場したかというと、図書館戦争シリーズにも難聴という障害を持つ中澤毬江というキャラクターが登場するのです。

ただ、図書館戦争シリーズがアニメ化・実写化された際には、この障害のことがタブー視された?のか、中澤毬江の難聴のエピソードは完全にカットされてしまいました。

にもかかわらず、『レインツリーの国』はそのまま実写映画化されていることには少しばかり違和感を感じます。『レインツリーの国』の実写化にではなく、やはり本家図書館戦争シリーズのアニメ・実写作品から中澤毬江の難聴エピソードが消されたことへの違和感です。

 

それと上に比べると本当にどうでもいい話なんですが、『レインツリーの国』が作中作(劇中劇)なので、その中で出てくる『フェアリーゲーム』は作中作中作、または、劇中劇中劇となるんでしょうか。まぁ、『フェアリーゲーム』のスピンオフ作品化はないと思いますが。。。

 

映画公開にあたり

映画は11/21(土)公開です。作品規模的にどの程度のスクリーン数で上映されるのか分かりませんが、何とか予定を空けて公開初週に劇場で見たいと思っています。

玉森裕太さん、西内まりやさんらが登壇する舞台挨拶付きの完成披露上映会が10/15(木)にTOHOシネマズ新宿にて予定されており、チケットぴあで抽選販売中のようです。(受付期間は10/3(土)11:00~10/9(金)11:00)

私も作品自体は早く見たいのですが、出演者のファンではないのでチケット争奪戦は遠慮しておきます。ジャニーズや西内さんのファンの方も作品を通して難聴という世界に触れていただけたらと切に願います。

 

 

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