本・映画・テレビなど

マンガ『聲の形』(こえのかたち)を読みました。

更新日:

※タイトル修正しました。(聾の形→聲の形)

 

おはようございます。ずっと気になっていたマンガ『聲の形』をやっと読みました。

週刊少年マガジン連載作品で、昨年末には「このマンガがすごい!2015」オトコ編第1位にも選ばれた話題作です。

聴覚障害に深く切り込んだことが話題になった一因だと思いますが、聴覚障害者すべてがあんな劇的な人生を歩むわけじゃなし、あんな壮絶なイジメを受けるわけでもないんですよね。アニメ化もされた話題作だけにその辺りがちょっと気になりました。

 

主人公の石田将也は小学校時代のガキ大将的な存在。退屈がとにかく嫌いで、いつも楽しくてわくわくすることばかりを求めている問題児。そんな将也のいる小6クラスに聴覚障害を持った西宮硝子が転校してくることで物語が始まります。

明確な記載はないのですが、硝子は補聴器をつけても会話の聞き取りが困難で、筆談や手話が必要になるくらいなので、かなり重い聴覚障害だと思います。そしてこの障害が原因でクラスメートから苛められてしまう。そのイジメの中心にいたのは石田将也でした。

[articleAd]
 

障害が原因のイジメってなかなか想像しにくいところもあるんですが、筆談によるコミュニケーションの負担や授業の遅れ、合唱コンクールで音痴な声で参加するなど、ちょっとしたことからイジメになるのかもなぁ、と思わされました。

しかも担任がまた一癖あって、これじゃあイジメがなくならないよなぁ、と思うようなダメ先生でした。ただ、後に将也が硝子のために手話を覚えたことを知って、立派になったと言っていたり、決してひどい人間ではないんだとは思いましたが。

 

全7巻と楽にイッキ読みできる作品ですが、将也が硝子を苛めて、後に将也自身もクラスメートの苛めのターゲットにされる小学校時代のエピソードは1巻で終わり、2巻からは高校3年生になった将也が硝子に再開して以降の話になります。こちらが本編という感じですね。

補聴器を何セットも紛失したりして、損害額170万円とか、ちょっと普通のイジメじゃないとは思うんですが、他にも少しトンガリすぎなエピソードが多かったと思います。あえて際立たせる演出だっと思いますが、実際に聴覚障害を持った人から見ると、ここまでの際立ちはちょっと引いてしまいそうな気がしました。

 

トンガリという点では、植野直花(うえのなおか)という女の子とがすごかったですね。最後まで硝子が嫌いなのを曲げなかったし、硝子にもとことんぶつかっていって、そんなに嫌いなら避ければいいのにと思いました。嫌いというのは好きの裏返しで実は相手にとても興味があることなんだな、というのを彼女の言動から気づかされました。

 

そんな直花に自分を理解してもらいたくて書いた硝子の手紙の内容、ここには全文は書けませんが、出だしはこんな感じです。

私は今まで自分の聞き取っていることに自身が持てず (中略) 笑顔を作り あたりさわりのない返事をすることによって相手の気分を損ねないように取り繕ってきました。

これは聴覚障害を持った方なら共感できる部分も多いんじゃないかなぁ、と思って読みました。この手紙への直花のあの反応こそ、この作品が単なる綺麗ごと作品ではないということでしょう。この手紙をこういう風に使うのか、、、と思いながら読みました。

 

そして一番印象に残っているのは第54話「君へ」です。マンションから飛び降り自殺を図った硝子を助けるために、自分が転落して意識不明になっていた将也。その将也が2週間ぶりに目覚めて硝子と再開したシーンです。

実は将也自身も過去に自殺を考えたことがあって、だからこそ硝子の消えてしまいたいという考えも理解できるんですね。その上での「それでもやっぱり死に値するほどのことじゃないと思ったよ」の言葉はずっしりと重いです。さらにそこからの「本当は君に泣いてほしくないけど 泣いてすむなら 泣いてほしい」の言葉もいいです。

そして最後には「君に生きるのを手伝ってほしい」というプロポーズのような言葉。以前の将也からは絶対に出てこない言葉でした。

 

難聴を抱える自分にはちょっと重すぎな感じがしましたが、後味は決して悪くない作品で、読んでよかったと思っています。

最後の2ページ全面を使った硝子の写真はかわいいですね。成人式の着物で、髪を上げて補聴器が見えているのがいいです。

 

 

 

-本・映画・テレビなど
-, , , ,

Copyright© なんちょらいふ , 2018 All Rights Reserved.